監視

「監視」する側、される側の一体感

監視者の役割

作業の様子を監視し必要に応じて注意を促したり、

危険を回避するために監視者の配置が義務付けされる場合が多々あります。


電気工事業などは特に多いのではないでしょうか。


道路工事や、道路に面した作業を行う場合は警備員や誘導員が配置されていますが、

この人たちも第三者に対する監視者の意味合いを持ちます。



作業内容や業種によっては、

このような仕事を業者に委託できない専門の知識や、

経験が必要とされる場合も結構あるものです。


そういう場合の監視者は同僚が行うのが普通です。


しかし、実際に災害が発生した場合、専任監視者を配置していながらも、

残念ながらその状況を見ていないといったケースがほとんどです。


実際問題とすれば、監視が出来るような人は仕事も出来るので、

本作業に従事することが多いのです。


従って、どちらかというと監視する人は、

指示や注意が出来ない人が任に当たる場合が多いものです。


それなりの経験を積んで指示・注意できる人が監視者の任に当たるのが理想なのですが、

しかし、人材や経営的な面からもかなり難しい問題であろうと推察されます。


監視者の任に当たったからといって、

作業状況を見続けるのは至難の業に近いものがあります。


その点、作業が分かっている人は、

作業進捗における監視どころを心得ていて、

的確にポイントを捉えた見識で注意喚起や指示を行うものです。


「たかが監視」を「されど監視」に確実に変えるのです。



ただ、監視と言うと軽んじられてしまう傾向にあるのは否定できません。


しかし、本作業が出来る、あるいは作業内容が理解できる人ならば、

監視という作業がいかに大切な仕事であるかを良く知っています。


専門の知識や経験が必要とされる監視を担う人をどのように育てるか。


現状では、人材や経営的な面からもかなり難しい問題ではありますが、

監視者がいなければ仕事をさせてもらえないという業種もあるのです。


そうした状況を打破するには、教育とそして言い合える環境作りが大切になってきます。


経験が浅く本作業に従事するには少々心もとない、

あるいは年齢的に本作業はちょっと無理という方などは、

監視者としての果たす役割や、

何のための監視なのか監視のポイントをしっかりと教育し、

また、危ないものは危ないとはっきり言えること、

そして、指示や注意を受けた人は、

きちんと返答することができる雰囲気や、

環境作りをしていかなければなりません。


年上の人が年下の人から、あるいは熟練者が未熟者から指摘された時、

“うるさい、黙って見てろ”と撥ね返すようではダメなのです。


そんなことでは年上の人や熟練者は専任監視という重要な役割を本当は理解していない、

ということですし、人材も育たないのです。


そのためにも、熟練者は後継者を育てる意味においても、

「たかが監視、されど監視」

の意味をしっかりと理解できる管理者側からの生きた教育が必要なのです。

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